私たちは日常生活の中で様々な家電製品を使用していますが、いつかは寿命により新しい製品へ買い換える必要があります。

使わなくなった家電製品をどのように処分したらいいのかご存知ですか？

特定の家電製品を処分する際には、家電リサイクル法が関わります。

家庭から排出される廃棄物は、一般的に各市町村が収集して必要な処理を行います。しかし、エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機など粗大ゴミに該当する家電製品は、他の廃棄物と比べて処理が難しい状況にあります。それぞれの製品で見ると有用な資源が多く含まれているのですが、実際はリサイクルが困難であり大部分が埋め立てによる処理が行われています。こうした廃棄物の減量や資源の有効利用の観点から制定された法律が、「特定家庭用機器再商品化法（家電リサイクル法）」です。

家電リサイクル法では、エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機といった4種類の製品が特定家庭用機器として指定されています。これらの製品を処理する際には小売業者、製造業者それぞれが役割を分担する必要があります。製品を販売する小売業者は、排出者から特定家庭用機器を引き取り、製造業者へと引き渡す役割を担います。そして、製品を手掛ける製造業者は、引き取った特定家庭用機器を再商品化（リサイクル）する役割を担っています。このように、家電リサイクル法では家電製品によるリサイクルを推進することが義務付けられているのです。

家電リサイクル法は排出者、小売業者、製造業者による積極的な理解と協力で成り立つ仕組みです。この仕組みが円滑に機能することで、従来の廃棄物処理とは異なる高度なリサイクルを実施することが目指せます。しかし、そのためには費用が必要となるため、排出者が料金を支払うことを忌避して不法投棄を行うとその仕組みが成り立たなくなってしまうのです。不法投棄を防ぐためにも、一人ひとりが理解と意識を持ち適切な取り組みを行いましょう。